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太政官札(だじょうかんさつ)

金札とも。明治政府が最初に発行した紙幣。当面する緊急の費用支弁のため,参与兼会計事務係三岡八郎(のちの由利公正)の建議により,1868年(明治元)閏4月に太政官札の発行を布告し翌月実施。商法司を通じて各方面に貸し付けられたが,当初政府の信用が薄かったため流通はきわめて困難だった。そこで政府は69年5月28日付で通用期限を従来の13カ年から5カ年に短縮,新貨幣鋳造のうえただちに兌換に応ずることを布告。太政官札は紙質脆弱で損傷が激しく,偽造・変造が頻々と現れたので,政府は72年2月から79年11月の間に新紙幣を発行,交換を図った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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