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大日本史料(だいにほんしりょう)

東京大学史料編纂所によって継続刊行中の大部の日本史の史料集。古代の六国史を引き継いで国の正史を編もうとの国家的要請にもとづき,明治初年から史料編纂所の前身である修史局などの組織によって,史料収集・稿本作成などの準備が進められ,1901年(明治34)から刊行を開始。現存する膨大な文献史料を事件ごとにまとめて年代順に並べ,各条の冒頭には事件の要点をのべた綱文(こうぶん)を配するという工夫がされているため,ある事件の典拠史料を即座に一覧できるという大きな利点がある。また綿密な調査と精緻な校訂に裏付けられており,基本史料集としての信頼度が高い。ただ,道半ばの事業であり網羅されている時期が少ないのが難点。現在,887年(仁和3)から1651年(慶安4)までが12の編にわかれ,計400冊余が刊行されている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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