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大日本史(だいにほんし)

水戸藩主徳川光圀(みつくに)および水戸徳川家の編纂による漢文体の歴史書。神武天皇から後小松天皇に至る歴史を中国の正史の体裁である紀伝体で叙述。本紀73巻・列伝170巻・志126巻・表28巻・目録5巻の402巻。光圀は司馬遷(しばせん)の「史記」を読んで編纂を思い立ち,1657年(明暦3)史局をおいて編纂を開始。1906年(明治39)完成。広範な史料収集と綿密な史料批判・史実の考証を行い,従来は歴代天皇に加えられていた神功皇后を后妃伝に移し,大友皇子の即位を認めて天皇大友紀を立て,後醍醐天皇の吉野朝廷を正統とする点が三大特筆とされる。その編纂を通して形成された尊王論は,江戸後期以降の政治状況を背景に尊王攘夷思想をうみ,幕末期の政治思想や近代日本の天皇制国家の思想に大きな影響を与えた。なお寛政期におきた編纂方針をめぐる対立は,のちの水戸藩における党争の遠因となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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