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大政翼賛会(たいせいよくさんかい)

日中戦争・太平洋戦争期に政府主導で全国におかれた国民組織。新体制運動のなかで,第2次近衛内閣が新体制準備会の審議と9月27日の閣議決定にもとづいて,1940年(昭和15)10月12日に組織した。「大政翼賛の臣道実践」をスローガンとした。総裁は近衛文麿。機構は中央本部事務局,中央協力会議のもとに各自治体レベルの支部および協力会議が設置された。翼賛会の性格をめぐっては発足当初から議論があり,翼賛会が政治性をもつことは憲法違反のおそれがあるとされたため,41年2月には政治運動の中心としての性格を否定し,公事結社と称した。また地方支部の人事をめぐって内務省と翼賛会の間に対立がおき,41年4月には改組と職員の大幅入替えが行われ,内務官僚主導の精神運動組織,上意下達の機関となり,傘下にさまざまな団体をかかえ,町内会・隣組などが下部組織に編入された。45年6月国民義勇隊の設置にともなって解散した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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