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対策(たいさく)

令制の任官試験で課される問題の「策」に,貢人(くにん)・挙人(こにん)が「対(こた)」えること。論理的には秀才・明経(みょうぎょう)・進士(しんし)・明法(みょうぼう)・算・書のすべての試験に用いることができるが,実際には方略策・時務策を課す秀才・進士の2試に限定して使われた。平安時代に入って文章得業生(もんじょうとくごうしょう)・文章生の受験が事実上秀才試に一本化されて以後は,秀才の策試に対する対策となる。策問(問題文)と対策(答案)の文章の実例は,「経国集」「都氏文集(としもんじゅう)」「菅家文草(かんけぶんそう)」「本朝文粋(もんずい)」「本朝続文粋」「朝野群載」「桂林遺芳抄」などにみることができる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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