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大極殿(だいごくでん)

太極殿(たいきょくでん)・前殿(ぜんでん)・大殿とも。宮城内に造られた中核的殿舎。日常の朝政のほか,天皇の即位,大嘗祭(だいじょうさい),元日朝賀などの重要な儀式にも用いられ,そのたびに天皇が着座した。発掘例では桁行9間,梁行5間の構造のものが多く,12世紀の「年中行事絵巻」御斎会巻には,高い基壇の上に建つ当時の姿が描かれている。朝堂院にあって宮城のほぼ中央に位置し,宮城内で最大の建築物であった。名称は唐の長安城の太極殿に由来し,日本では律令制度が整備される藤原宮の時代にはじめて成立したとみられている。以後歴代王朝の象徴的存在となったが,1177年(治承元)の火災以降再興されなかった。なお,平城京大極殿は2010年(平成22)に復原された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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