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大官大寺(だいかんだいじ)

大安寺の前身。「日本書紀」によれば,639年(舒明11)舒明天皇は百済(くだら)川畔(現,奈良県広陵町)に,百済大宮と百済大寺を建立した。この百済大寺は聖徳太子の建立した熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)の後身とも伝える。さらに天武天皇は673年(天武2)に百済大寺をうけついで高市(たけち)大寺(現,奈良県明日香村)を建立したが,この高市大寺が677年に大官大寺と改称。「大官」とは天皇をさし,天皇みずからが建立した国家の中心寺院であることを意味する。のち藤原京の四大寺の一つとなり,やがて大安寺と改称される。改称時期については,藤原京時代とする説や,平城遷都にともない平城京に移転した後とする説がある。寺跡は国史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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