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伝馬騒動(てんまそうどう)

天狗騒動とも。1764年(明和元)閏12月~翌年1月に,武蔵国中山道沿いの村々に発生した百姓一揆。幕府は宿駅の困窮を増助郷(ましすけごう)を設置して解消しようとしたが,前年朝鮮通信使渡来にともなう国役金を賦課された村々は,たび重なる負担の増加に反対して蜂起。児玉郡十条村に集会した一揆は,本庄・深谷・熊谷の各宿を襲い江戸をめざした。鎮撫を命じられた関東郡代伊奈半左衛門は,家臣を上尾宿へ派遣して政策の全面撤回を通達し,のち一揆は増助郷政策に加担した者や不参加村の村役人などの打ちこわしを行った。参加人数20万ともいわれる近世最大規模の一揆。参加村落が幕領・旗本領・諸藩領にまたがる広域強訴の最初の事例。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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