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殿上人(てんじょうびと)

雲客(うんかく)とも。四・五位のなかから選ばれ,清涼殿南庇の殿上の間に伺候することが許された天皇の側近。公卿の予備軍。日給簡(にっきゅうのふだ)に姓名が記され,天皇の代替りごとに選び直された。宮中で行われる儀式・行事に参列するほか,通常は蔵人頭(くろうどのとう)の指揮下,陪膳や宿直(とのい)に交替であたった。このような制度に整備されたのは10世紀以降のことであるが,殿上人自体は蔵人所の設置と前後しておかれ,正史には近臣という名称でみえる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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