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鉄座(てつざ)

江戸時代,幕府が設けた鉄の専売所。1780年(安永9)8月,銀座の加役として真鍮(しんちゅう)座とともに大坂に設置。諸国から産出する鉄や鋼(はがね)はすべて大坂問屋を経由して鉄座に独占的に買い取られ,その鉄を仲買の商人が独占的に販売し,鉄問屋・仲買商人は口銭(こうせん)を定めて株仲間とすることになった。鉄座の設置は田沼政治の一環として位置づけられ,鉄市場を独占的に支配することで幕府は大きな利益をあげたが,鉄商人・鍛冶職人らの反発が強く,田沼政治の終焉にともない,87年(天明7)9月に廃止。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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