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富永仲基(とみながなかもと)

生没 1715~46.8.28 江戸中期の町人学者。父は懐徳堂創設にかかわった大坂の有力商人富永芳春。字は子仲,号は謙斎。幼少から三宅石庵に学ぶが,15~16歳頃に儒教を歴史的に批判した「説蔽(せつへい)」を著し破門されたという。その後大乗仏教説の歴史的批判書である「出定後語(しゅつじょうごご)」を著し,儒・仏・神の三教批判の上にたち,人のあたりまえに立脚する誠の道を提唱した「翁の文(おきなのふみ)」を刊行。すべての教説・言語を歴史的に相対化する仲基の視点を支えるのは,加上の法則,三物五類の説とよばれる学問的方法論で,それが近代になって高く評価され,仲基の発見と顕彰の原動力となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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