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都鄙問答(とひもんどう)

心学書。4巻。石田梅岩(ばいがん)著。1739年(元文4)成立。田舎からでてきた者が京都の梅岩を訪れ質疑応答する体裁をとり,16段からなる。朱子学的理解をふまえて人間存在の基軸である「性」を洞察し,それにもとづく日常の具体的な実践を「形に由(よ)る心」によって説明する。その主張は現実の身分秩序自体を否定するものではないが,士農工商の相違を社会的役割の相違に限定し,四民の人間的平等を強調した。とくに当時根強く存在した賤商観や抑商論に反対し,商人の人間としての尊厳を擁護し,商業活動や利潤追求の正当性を強く訴えた点で,石門心学史・近世思想史において重要な位置を占める。「日本古典文学大系」「石田梅岩全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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