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唐通事(とうつうじ)

江戸時代,長崎の唐船貿易の通訳官。1604年(慶長9)住宅唐人(じゅうたくとうじん)の馮六が任じられたことに始まる。通訳・貿易業務の仲介,唐船風説書の翻訳をおもな職務としたが,1715年(正徳5)からは唐船に対する信牌(しんぱい)の発給も行った。唐通事のなかには東南アジア各地からの唐船との通訳官もおり,1708年(宝永5)には本来の唐通事28人のほかにシャム通事3人・トンキン通事1人・モール通事1人がいた。また1672年(寛文12)からは大通事4人・小通事5人に加え,稽古通事の三職階となり,95年(元禄8)唐通事目付2人,99年風説定役・稽古通事見習各1人がおかれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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