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鶴屋南北(つるやなんぼく)

歌舞伎俳優・作者。江戸時代に5世を数えるが,3世までは俳優,4・5世は作者。4世が著名。4世(1755~1829)は文化・文政期に活躍した江戸の大作者。通称大南北(おおなんぼく)。3世の女婿。江戸日本橋生れ。初世桜田治助門下で,1777年(安永6)桜田兵蔵を名のって初出勤。その後,沢兵蔵・勝俵蔵(かつひょうぞう)と改名。1803年(享和3)立作者となり,11年(文化8)南北を襲名。作品数120編余。創意に満ちた仕掛物や怪奇趣味,エロ・グロ・ナンセンス,下層社会のリアルな風俗描写などが渾然一体となった独自の劇世界は,現代でも評価が高い。代表作「東海道四谷怪談」。第2次大戦前と大戦後に全集が刊行された。5世(1796~1852)は通称孫太郎南北。4世の女婿勝兵助の養子。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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