坪(つぼ)

1町(60歩(ぶ)=和銅大尺360尺=約109m)四方の正方形。条里制下の基本単位。越前国では坊と称する。36坪(6町四方)で1里となった。800年(延暦19)の山城国紀伊郡司解案が用語上の初見だが,荘園絵図などによれば実態としては奈良時代にさかのぼる。また条坊制では,1坊を16にわけた40丈四方の正方形を坪ないし町と称した。その用語上の初見は,747年(天平19)の「大安寺伽藍縁起并流記資財帳」である。なお近世以降にはもっぱら屋敷地などの面積の単位として用いられるようになり,1891年(明治24)の度量衡法で6尺四方(約3.3平方メートル)と定められた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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