通(つう)

江戸時代,江戸を中心に行われた美的理念・生活態度を表す語。主として遊里で発生・展開した理念で,遊興の場の諸事情に明るく,人情の機微にさといこと,またその人。上方における粋(すい)と近似の関係にある。野暮の対語。前半期の戯作文芸のほとんどに通底する。本義から派生し,「芝居通」のように,ある特定の分野に通暁する意にも用いられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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