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運上(うんじょう)

(1)中世,年貢を京都の領主のもとへ運び納めること。租税としての意味はない。(2)江戸時代の雑税で小物成(こものなり)の一種。おもに商・工・鉱業や漁・狩猟など各種の営業や生業に対し一定の税率で課税したもので,営業税・免許税の性格をもつ。類似のものに冥加(みょうが)があるが,冥加は税というより献金としての性格が強く,税率は一定していない。しかし両者とも浮役(うきやく)の一部とされたので,普通は混同して用いられている。運上の種類は多様で,おもなものに水車運上・問屋(といや)運上・池運上・鳥運上・油船運上・鉄砲運上・酒運上・海苔運上などがあった。幕府では,運上の収納を勘定所の運上方がつかさどった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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