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采女(うねめ)

後宮に出仕した女官。令制以前は,国造(くにのみやつこ)・県主(あがたぬし)など地方豪族が一族の女性を朝廷への服属の証として貢進し,天皇に近侍,とくに食膳に奉仕した。采女を母とする皇子女もいた。令制では,郡の少領以上の姉妹・娘で容姿の端正な者が3郡に1人貢進され,742年(天平14)からは郡ごとに1人となった。水司(もいとりのつかさ)・膳司(かしわでのつかさ)・女嬬(にょじゅ)にあてられ,采女司が統轄した。この時期の采女は高位に昇進した例が多い。9世紀に貢進が一時停止されたが復活,国別貢進となり,39国47人制となって存続したが,下臈(げろう)の地位となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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