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右大臣(うだいじん)

�@右府とも。古代律令制の官職。太政官の長官の一つで,定員1人。職掌・相当位は左大臣と同じであるが,官としては左大臣の下位に位置した。藤原不比等(ふひと)をはじめ,太政大臣・左大臣欠員のまま,右大臣が首班として国政を領導した例も少なくない。藤原仲麻呂政権下の758年(天平宝字2)に大保(たいほ)と改称したが,764年旧に復した。�A明治維新政府で太政大臣・左大臣につぐ二位相当の官職。1869年(明治2)7月,職員令制定により設置。左大臣とともに職掌は,天皇輔佐・大政統理・官事総判とされた。71年7月の太政官制改定で一時廃止されたが,同8月正院に再設置。71年までは左大臣は空席だったため,右大臣三条実美(さねとみ)が事実上最高位を占め,71年以降83年まで岩倉具視(ともみ)が在任した。85年12月,内閣制度の創設にともない廃止。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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