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浮世風呂(うきよぶろ)

江戸後期の滑稽本。4編。式亭三馬作,歌川国直・北川美丸画。前編「男湯」1809年(文化6),2編「女湯」10年,3編「女中湯之遺漏」12年,4編「男湯再編」13年刊。歌川豊国宅で三笑亭可楽の銭湯の落語を聞いて,その「柳巷花街の事を省きて俗事のおかしみを増補」したものと巻頭でのべている。湯屋を舞台としていろいろな人物の動作や会話を徹底的に精密に描写する。先行作品として伊藤単朴(たんぼく)の談義本「銭湯新話」(1754)や山東京伝の黄表紙「賢愚湊銭湯新話(けんぐいりこみせんとうしんわ)」(1802)などがある。「新日本古典文学大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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