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浮世床(うきよどこ)

江戸後期の滑稽本。3編。1・2編は式亭三馬作,歌川国直画,1813・14年(文化10・11)刊。3編は滝亭鯉丈(りゅうていりじょう)作,23年(文政6)刊。「浮世風呂」の後をついだ作品。庶民の社交場である髪結床での気楽な無駄話が書かれている。落語などから材をえており,曲亭馬琴の読本も槍玉にあげられている。三馬自作の洒落本「辰巳婦言」と文章が一致している箇所があり注目される。「浮世風呂」と同一趣向で会話による写実性があるが,「浮世風呂」よりも洗練され,構成も統一がとれている。「日本名著全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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