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浮雲(うきぐも)

二葉亭四迷の長編小説。1887年(明治20)6月に第1編,88年2月に第2編を金港堂から刊行。89年7~8月に第3編を「都の花」に掲載。役所を免職になった主人公内海文三の心の動揺を発端に,出世主義者の同僚本田昇やそれになびく従妹お勢,旧弊で実利的なその母親との心理的葛藤の描写を通して,明治20年当時の浮薄な日本社会への批判が意図されている。未完に終わったが,日本近代小説史上,言文一致体による最初の本格的リアリズム小説とされる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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