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倭館(わかん)

室町~江戸時代,李氏朝鮮が日本人使節接待のために設けた客館,ならびに居留地域。都の漢城(現,ソウル)には日本人の客館として東平館(とうへいかん)がおかれ,倭館と通称された。浦所については,1423年(応永30)乃而浦(ないじほ)(薺浦(せいほ))・富山浦(ふざんほ)(釜山)に,のち塩浦(えんぽ)にも設置された。1510年(永正7)の三浦(さんぽ)の乱の結果,12年から薺浦以外の倭館は閉鎖。21年(大永元)開港場に釜山が加わり倭館は2カ所になったが,44年(天文13)の通交断絶後,47年から釜山の豆毛浦(ともうほ)1カ所に限られた。文禄・慶長の役で閉鎖,その後再開されて絶影島仮倭館,1607~78年(慶長12~延宝6)は豆毛浦倭館,78~1873年(明治6)は草梁(そうりょう)倭館と,場所を変えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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