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山内豊信(やまうちとよしげ)

生没 1827.10.9~72.6.21 幕末期の大名。土佐国高知藩主。父は分家南屋敷山内豊著(とよあき)。号は容堂(ようどう)。1848年(嘉永元)宗家を襲封。当初は門閥譜代層に実権を握られたが,ペリー来航後中央政界に台頭し,吉田東洋を登用,海防強化をめざして藩政改革を推進。将軍継嗣問題・条約勅許で井伊直弼(なおすけ)に敗れ,59年(安政6)隠居・謹慎。62年(文久2)復権し,幕府の文久の改革を支援。その間藩内では土佐勤王党の武市瑞山(たけちずいざん)一派が台頭するが,63年高知に戻りこれを弾圧。64年(元治元)参与会議に参加,意見対立に望みを失い高知に引きこもる。67年(慶応3)後藤象二郎の建議により将軍徳川慶喜(よしのぶ)に大政奉還を建白。徳川家の保全に努めたが王政復古により失敗。一方,高知藩兵は戊辰(ぼしん)戦争で新政府軍の主力として戦った。維新政府で議定・上局議長などを歴任。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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