やぐら

神奈川県鎌倉市とその周辺部に集中的に分布する,鎌倉時代~室町時代の墓。山腹に方形の横穴を掘り,玄室内に五輪塔・宝篋印塔(ほうきょういんとう)などの石造物をおき,谷戸(やと)内に群集する。被葬者は武士・僧侶・学者・芸術家などの上層階級の家族や一族・血縁者と考えられる。葬法はおもに火葬で,まれに土葬もあるが,石造塔の中かその下に,蔵骨器に入れるか直接埋葬して納める。宮城県・福島県・千葉県・石川県にもある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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