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役者絵(やくしゃえ)

歌舞伎役者やその風俗を描いた浮世絵。狭義の芝居絵(歌舞伎絵)。役者の似顔絵,舞台や楽屋でのようす,遊興・散策・寺社詣でなどの日常の姿が画題となった。人気役者が没した折に上梓された死絵(しにえ)も含む。すでに寛文期の肉筆美人画に役者絵の先例をみることができるが,浮世絵版画成立後の元禄期に歌舞伎の隆盛にともない役者絵が発達,役者絵を専門とする鳥居清信を祖とする鳥居派がおこり,美人画から独立した存在となった。錦絵時代には,勝川春章,歌川豊国・同国貞,東洲斎写楽など,役者の個性を描出する浮世絵師が輩出した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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