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薬師如来(やくしにょらい)

医王仏とも。薬師瑠璃光(るりこう)如来の略称。東方瑠璃光浄土の主。所願成就・持戒清浄・病苦除去・転女成男(てんにょじょうなん)・息災離苦などの12の誓願を発して,衆生(しゅじょう)を救おうとした仏。左手に薬壺(やくこ)または宝珠(ほうじゅ)をもち,右手に施無畏(せむい)印を結ぶ。日光・月光両菩薩を脇侍(きょうじ)とし十二神将を護法神とする。治病延命や不老長寿を願う対象として信仰された。奈良薬師寺は,天武天皇が皇后(持統天皇)の病気平癒を祈願して建立に着手したもの。現存の造形としては,京都日野の法界寺の薬師堂,高知県大豊町の豊楽(ぶらく)寺薬師堂などの建造物,奈良薬師寺金堂の薬師三尊像,新薬師寺の本尊薬師如来と周囲の十二神将像,京都神護寺の薬師如来立像などが有名。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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