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薬師寺(やくしじ)

奈良市西ノ京町にある法相(ほっそう)宗大本山。南都七大寺の一つ。680年(天武9)天武天皇が皇后の病気平癒を祈願して発願。持統・文武両天皇による造営をへて,698年(文武2)藤原京(現,橿原市)にほぼ完成した。平城遷都にともない,718年(養老2)右京6条2坊の地に移された。これが現在の薬師寺で,もとの薬師寺を本薬師(もとやくし)寺とよぶ。722年僧綱所がおかれ,749年(天平勝宝元)に墾田1000町と布類が施入された。830年(天長7)に始まる当寺最勝会(さいしょうえ)は,興福寺維摩会(ゆいまえ)・宮中御斎会(ごさいえ)とともに南都三大会(なんとさんだいえ)(南京三会(なんきょうのさんえ))と称された。薬師寺式とよばれる伽藍配置だったが,973年(天延元)の火災で金堂と東西の塔・東院・西院を残して焼失した。再建されたが以後たびたび罹災し,1528年(享禄元)には兵火で金堂・西塔などを失った。現在は金堂・西塔などが復原されている。境内は国史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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