古代インドの政治論書。国土を獲得し維持する方策を記した書。『実利論』と訳される。前5世紀頃から同名の書が多く著されたが,マウリヤ朝チャンドラグプタの宰相カウティリヤの作といわれるものが最もよく知られている。この書は2~3世紀の間に現在の形となったといわれ,国王の修養,行政組織,司法,軍事,外交についてそれぞれ詳しく論述されていて,古代インドの政治,経済,社会,文化を知るのに重要な著作である。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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