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アルジェリア

マグリブの中央部に位置する国で,西はモロッコ,東はチュニジアと国境を接する。全人口のうちアラブ系が約80%,ベルベル系が約20%。ムスリムは99.5%。ローマ,ヴァンダル,ビザンツ帝国,アラブ,オスマン帝国の支配を受けた。先住民はベルベル人であったが,7世紀にアラブがもたらしたアラビア語とイスラームはその後の国家と社会に決定的影響を与えた。1830年から132年間もフランスに植民地支配されたが,アルジェリア民族解放戦線(FLN)を主体とする勢力は1954年から7年半にわたる解放戦争を戦い,62年7月ついに独立(アルジェリア民主人民共和国)を達成した。独立後,社会主義的路線を選択したが,FLN体制は軍,政,官の癒着により腐敗し,80年代末にFIS(フィス)(イスラーム救済戦線)を中心とするイスラーム勢力による激しい批判を浴びた。92年以降,両者の間で弾圧とテロが繰り返される未曾有の混乱状況に陥った。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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