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アショーカ

生没年不詳(在位前268~前232頃) 古代インド,マウリヤ朝第3代の王。父王から継承した領土に加え,即位9年目にカリンガを征服して,半島南端部を除くインドの大部分とアフガニスタン南半を支配した。この後戦争の悲惨さを痛感し,仏教に一層近づいた。彼は広大で多様な領域の統治のために,ダルマと呼ばれる倫理の遵守を政治理念として掲げ,ダルマの遵守によって社会の安定を図った。みずからも非常な熱意をもって政治にあたり,地方官や特別に設けた官吏にこの目的を遂行させた。このことは磨崖碑(まがいひ)・石柱碑に記された彼の詔勅に述べられている。しかし,彼の死後に王国は衰えた。彼の治世には仏教が広がり,彼は仏教徒によって理想的な君主として仰がれた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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