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朝鮮通信使(ちょうせんつうしんし)

朝鮮王朝の国王が日本の最高権力者に国書を伝えるために派遣した使節。1404年に足利義満(よしみつ)に対して派遣したのが最初で,以後,1811年まで続いた。豊臣軍の朝鮮侵攻で両国の国交は中断されたが,徳川幕府は国交の再開を望み,対馬の宗氏(そうし)の努力もあって,1607年に回答兼刷還使(さつかんし)という名目で再開された。36年以後は通信使の名称が定着し,多くは徳川将軍の襲職慶賀を名目に派遣された。室町時代には両国の使節が互いに都まで派遣されたが,江戸時代には日本側の使節は東莱(とうらい)(釜山(プサン))の倭館に派遣が認められるだけであった。朝鮮から派遣される使節の規模は数百人にのぼり,江戸までの道中では文人たちとの詩文の交換など,盛んな歓待を受けた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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