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中立主義(ちゅうりつしゅぎ)

紛争に際して中立を守るという外交上の立場を意味するから,永世中立国スイスの外交上の立場も,20世紀のスウェーデンの外交政策も,また中立法を制定して戦争が起こった場合に中立を確保しようとした1930年代半ばのアメリカの外交姿勢も中立主義ということができる。しかし第二次世界大戦後,この言葉は,主として冷戦時代に米ソから距離を置いて自国の主体性を積極的に主張した国々の立場をさして用いられた。その立場を最初に表明して新興国の存在感を示したのはインドのネルー首相である。この立場は中立と非同盟とを結びつけて主張し,やがて自らの立場を非同盟運動と定義するようになった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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