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チャンパー

Champa 2世紀末~1835 中部ベトナムの国家。オーストロネシア系のチャム族を中心に,サーフィン文化を土台として後漢から自立した林邑(りんゆう)が,4世紀末から「インド化」を進め,7世紀以後チャンパーと自称した。中国では8世紀中期から環王(かんおう),9世紀後半から占城(せんじょう)と呼んだ。山地民を含む地方勢力のゆるやかな連合体で,南シナ海航路の要衝にあたり沈香(じんこう)などの輸出品も持つことから,海上交易で繁栄した。初期の中心には諸説あるが,4~10世紀頃の中心はクアンナムにあり,聖地ミーソンが建設された。10世紀末にビンディンに中心を移したが,カンボジアやベトナム王朝との抗争が激化,15世紀以後はベトナムの大規模な南進によって衰退し,17世紀末に阮(グエン)氏の属国とされた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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