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フリードリヒ2世(大王)(フリードリヒにせい(だいおう))

1712~86(在位1740~86) プロイセン国王。「大王」として知られる。太子時代には詩文や音楽に親しみ,ヴォルテールに師事して『反マキァヴェッリ論』を著した。即位後は父王の残した強大な常備軍をもってハプスブルク家のマリア・テレジアに対抗,オーストリア継承戦争および七年戦争を通じて,列強の圧迫を退けつつシュレージエンを獲得し,一躍プロイセンをヨーロッパ的強国に高めた。国内的には官僚組織を整備しつつ絶対主義を完成,重商主義的経済統制の人口政策を推進して富国強兵に努め,また司法改革や法典の編纂をも行わせた。「君主は国家第一の下僕(しもべ)」と自称した王は,その宗教的寛容や学術奨励などからも啓蒙専制君主の一典型といわれるが,その独裁的統治は王の没後プロイセン絶対主義の矛盾を激化させることとなった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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