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「プラハの春」(プラハのはる)

1968年にチェコスロヴァキアで起こった体制内改革運動の象徴的な呼び名。60年代後半に保守的・抑圧的な社会主義体制への批判が高まり,68年1月にドゥプチェクが共産党第一書記に就任し,政治・経済改革の推進が図られた。4月に採択された「行動綱領」では,「人間の顔をした社会主義」をスローガンに党主導による政治的民主化,経済的自由化や連邦制の導入などが提唱された。改革の促進を求める「二千語宣言」には7万人の署名が集まった。だが改革の他の東欧諸国への波及を恐れたソ連はワルシャワ条約機構軍を率いて,同年8月に同国全土を占領。改革は挫折し,その後フサークを指導者とする「正常化」体制がつくられた。89年の東欧革命でこの軍事介入は公式に誤りと認められた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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