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仏塔(ぶっとう)

サンスクリット語ストゥーパから卒都婆(そとば),塔婆(とうば),塔と漢字音訳される。ブッダの遺骨や遺品を納めた土,瓦,石,木などでつくった重層の塚。釈尊(しゃくそん)が入滅したのち,その遺骨(仏舎利(ぶっしゃり))は釈尊ゆかりの人々によって分けられ,10個の仏塔がつくられたといわれる。その後にアショーカ王がこれらの仏舎利を取り出し,各地に8万4000の仏塔をつくったと伝えられ,サーンチーに現存する仏塔はその一つと考えられる。仏舎利を納めないものをチャイティヤ(制多(せいた),支提,霊廟)と呼んで,ストゥーパと区別することもある。日本において多くつくられている三重塔や五重塔,五輪塔は,仏塔の原型を部分的に変形した姿のものであり,墓地に建てられる板塔婆も五輪塔を簡略化したものといえる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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