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福建人民革命政府(ふっけんじんみんかくめいせいふ)

1933年11月,福建事件勃発の2日後に国民革命軍第19軍と李済深(りさいしん)ら国民党内の反蒋(しょう)派閥は,第3党,社会民主党と呼ばれた神州国光社,青年党の一部およびかつての独立青年党などの第三勢力と連合して,福州に各党派の連合政府「中華共和国人民革命政府」(福建人民革命政府と略称)を樹立した。福建人民革命政府は公然と蒋介石(しょうかいせき)の国民党と決裂,対日抗戦を宣言した。また瑞金(ずいきん)の中華ソヴィエト共和国および紅軍との間に抗日反蒋の協定を締結した。この政府は第1次国共合作の分裂後,中国で初めて南京国民政府とそれに対抗する中華ソヴィエト共和国との間に出現した社会民主主義の色彩を有する第三勢力の政権であった。34年1月,国民党軍の攻撃で崩壊した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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