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フッガー家(フッガーけ)

Fugger 南ドイツ,アウクスブルクの大財閥で,15世紀末から16世紀の商業資本繁栄期にその名を残した商業・金融資本家の最たるもの。ヴェルザー家と異なり都市貴族の出ではないが,15世紀ヤーコプ(1412~69)のときイタリアとの香料・羊毛取引で産をなし,その末子ヤーコプ2世(1459~1525)のもとでティロルやハンガリーの領邦君主への高利貸付と引替えに有利な鉱山特権(銀,銅)を獲得し,一躍国際的な金融財閥にのし上がった。経営は同族会社組織によって行われ,あくどい買占め,独占によって庶民の反感を買ったが,他方でハプスブルク家の皇帝やスペイン王,ローマ教皇などへの融資を通じて宗教改革期の国際政治に大きな影響を及ぼした。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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