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封じ込め政策(ふうじこめせいさく)

Containment Policy 第二次世界大戦後まもなく始まった冷戦の時代に,アメリカがソ連の勢力拡張を阻むためにとった政策をいう。1947年夏に国務省のケナンが雑誌論文で最初にこの言葉を用いたことで一般に広まったが,すでに同年3月のトルーマン・ドクトリンが封じ込めの第一弾であった。初期の経済的な手段を重視し,地域的には西欧と東アジアを中心とする限定的なものから,やがて軍事的でグローバルな政策へと変容した。50~60年代の中国にも適用された。89年5月にブッシュ大統領が「封じ込めを越えて」,ソ連を国際社会に統合すると宣言。冷戦の終結とともに対ソ封じ込めも終了した。80年代の日本の経済的膨張,90年代後半の急速な中国の強大化に際し,封じ込めという言葉を使って対策を提案する識者がいた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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