パウロ

Paulus ?~60以後 原始キリスト教の伝道者,使徒。小アジア,キリキアのタルソス出身のユダヤ人でローマ市民権を持つ。初め熱心なパリサイ派のユダヤ教徒で,イェルサレムで法律学者ガマリエルの門に学び,キリスト教を迫害した。34年頃,ダマスクス付近で突然復活したイエス・キリストに接して回心,イェルサレムでペテロらと会見後,異邦人の使徒として各地で伝道した。ローマに至り,宣教の後,そこで殉教したと伝えられる。彼が各地の教会に書き送った手紙は,新約聖書の重要な部分を占めており,キリスト教の根本教理を解明するうえで重要である。アウグスティヌス,ルターなどの神学思想に大きな影響を与えた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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