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ペロニスモ

Peronismo アルゼンチンの民衆を基盤とする政治運動。創始者ペロンの名に由来する。ペロニスモは社会正義の実現を最大の目的とし,弱者救済,不平等の解消をめざすポピュリズムの一形態である。党の別名は「正義党」で,ペロン夫人(愛称エビータ)は貧者救済のシンボルとなった。労働総同盟を最大の支持基盤として中間階級,民族資本家を含む民衆政党,ペロニスタ党を結成した(1947年)。外交的には米ソいずれにも属さない「第三の道」を表明した。また,第一次産品経済から工業化への転換を図るため,基幹産業の国有化を進めていく民族主義経済政策がとられた。1989年に成立したメネム・ペロニスタ政権は,民営化や外資導入など一連の新自由主義政策を実施し,従来のペロニスモからの大きな転換を図った。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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