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ベトナム独立運動(ベトナムどくりつうんどう)

19世紀の後半以降のベトナムの独立を求める運動には,四つの段階があった。(1)フランスによる支配が開始された当初の19世紀後半に展開された,阮(グエン)朝という独立王朝の擁護をめざした運動である。(2)20世紀初頭,ファン・ボイ・チャウなど,伝統的な儒教知識人で西洋近代思想の影響を受けた人々が,ドンズー運動など新しい原理による独立運動を展開した。(3)両大戦の戦間期で,西洋式の教育を受けた知識人の間に,ベトナム国民党やインドシナ共産党など,さまざまな潮流の政治運動が形成された。(4)第二次世界大戦期にベトナム独立同盟が登場し,1945年のベトナム民主共和国の独立をもたらした。しかしベトナムがその独立と統一を実現するには,75年のベトナム戦争の終結を待たなければならなかった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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