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ヘースティングズ

Warren Hastings 1732~1818 イギリスの植民地行政官。18歳でイギリス東インド会社の書記としてベンガルに着任したが,抜群の能力によってベンガル知事(在任1772~74),ベンガル総督(在任1774~85)の地位まで昇りつめた。乱脈をきわめていた初期の植民地行政の体系化に努力し,地租制度,裁判制度,官僚機構の改革を行った。クライヴの剣が獲得したインド帝国に,ヘースティングズの頭脳が行政機構を与えたと評される。他方では,ロヒラ戦争,第1次マラーター戦争,第1次マイソール戦争などを勝利に導いた。またインド文化に関心を示し,東洋学の研究団体であるベンガル・アジア協会の創立(1784年)を援助した。帰国すると,腐敗の疑惑で弾劾裁判にかけられたが,無罪となった。バークのヘースティングズ弾劾演説は有名である。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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