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平壌(ピョンヤン)

朝鮮民主主義人民共和国の首都。半島北西部を流れる大同江岸に位置し,河口の南浦を外港とする。歴代王朝にとっては,中国東北部に連結する北方の交通・軍事の要衝であった。武帝が設置した漢4郡の中心地である楽浪郡の王険(倹)(おうけん)城も平壌付近とみられる。朝鮮王朝時代にも平安道の道都が置かれたが,植民地時代に半島北部を縦断する京義線(ソウル‐新義州(シンウィジュ)),横断する平元線(平壌‐元山(ウオンサン))が開通し,交通の拠点となった。しかし,朝鮮戦争でほぼ完全に破壊された。1972年の憲法改正で正式に朝鮮民主主義人民共和国の首都とされ,それ以後,首都建設に拍車がかかった。中心部には,金日成(キム・イルソン)銅像,主体(チュチェ)塔,凱旋門(がいせんもん)などの記念碑的建造物が立ち並ぶ。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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