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ピューリタン革命(ピューリタンかくめい)

Puritan Revolution イギリス革命ともいう。イングランドの絶対主義体制を崩壊させた革命(1640~60年)。国王に挑戦した議会派にピューリタンが多かったところから,19世紀に使われるようになった用語。世界で最初の市民革命とみる説も強い。チャールズ1世の専制によって宮廷に対する地方の反感が高まったなかで,スコットランドとの主教戦争の敗北が導火線となり,1640年召集された長期議会が改革に着手。国王大権を議会の制限下に置く一連の改革法を制定することに成功したが,41年国王から軍事権と宗教権を取り上げようとしたところから,議会派と国王派の二派に分裂,42年秋から内乱となる。当初,戦況は国王軍に有利に展開したが,クロムウェルの鉄騎隊を核としたニューモデル軍がつくられて以後は議会軍が優勢に転じ,ネーズビで勝利を収めた。独立派は議会から長老派を追放し,国王を49年1月処刑,一院制の共和国を成立させた。51年航海法を制定して海外発展の基礎をつくったが,議会と軍との対立の深まりを背景にクロムウェルは53年長期議会を武力解散し,護国卿に就任した。政権の支持基盤は狭く,クロムウェルは独裁的な傾向を強めたが,その死去によって政権は崩壊し,60年王政復古を迎えた。しかし内乱の勃発以前に制定された改革立法は継承され,名誉革命によって再確認された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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