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東インド(ひがしインド)

East Indies 「インド」(Indies)という観念は古代ヘレニズム世界に由来する。インダス川の東にあるすべての土地をさし,ルネサンス期のヨーロッパはそれを,プトレマイオスの地誌などを通じて学んだ。彼らの地理的知識はポルトガル人航海者の地図によって塗り替えられたが,「インド」という観念は残り,それは「ガンジスの内側」(現在のインド),「ガンジスの外側」(インドシナとインドネシア),「ガンジスの上」(中国)に区分された。コロンブスが「インド」に到達すると,区別するために,それまでの「インド」は「東インド」と呼ばれるようになった。「東インド」は狭義にはオランダ領東インドにあたる地域をさし,広義にはインドからインドシナをへてオランダ領東インドに至る地域をさす。東インド会社特許状法では,喜望峰以東中国までの広大な地域を意味する。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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