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イベリア半島(イベリアはんとう)

ヨーロッパ大陸の南西端に位置し,面積は約58万キロ平方メートル,ヨーロッパとアフリカ,地中海と大西洋の四つ辻として古来さまざまな民族,文化を受け入れた。ローマ支配,西ゴート侵入をへて,8世紀には半島のほとんどがイスラーム支配下に入るが,キリスト教徒のレコンキスタの過程で諸王国が成立,やがてポルトガル王国とスペイン王国にまとまった。中世末には,豊かな文化を生んだキリスト教,イスラーム,ユダヤ教の共存が崩れ,カトリック的使命を掲げて両国は対外的発展をとげた。17世紀には国際的優位を失い,以後,教会・大地主の支配のもとで社会の停滞が目立った。現在,両国はヨーロッパ連合(EU)の一員であるとともに,かつてのアメリカ,アフリカ植民地諸国とヨーロッパのかけ橋ともなっている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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