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イタリア政策(イタリアせいさく)

Italienpolitik カール大帝以来,イタリア支配は皇帝権と結合する重要な政策であった。ドイツのオットー1世のローマにおける皇帝戴冠(962年)以後,選出されたドイツ国王は,戴冠や教皇と教皇領の保護などを理由にしばしばイタリアに遠征し,北・中部イタリアを支配下に置いた。この政策はシュタウフェン朝のもとで本格化したが,皇帝フリードリヒ1世によるイタリア支配強化の企ては,ロンバルディア同盟によって頓挫した。またシチリア王でもあったフリードリヒ2世のイタリア支配は,諸都市の抵抗や教皇との対立によって挫折したが,中世後期にも皇帝のイタリア政策は断続的に行われた。「皇帝政策論争」は,この政策がドイツ国家の発展に与えた影響をめぐる,19世紀の歴史家の論争である。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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