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海峡問題(かいきょうもんだい)

黒海と地中海を結ぶダーダネルス,ボスフォラス両海峡の支配,通航,閉鎖権をめぐる国際紛争。19世紀を通じて,両海峡は東方問題の一環として国際的係争点となった。冬季の軍艦の自由通航を狙うロシアは,1833年ヒュンキャール・イスケレシ条約により,オスマン帝国から両海峡の自由通航権を獲得した。だが,ロシアによる地中海進出の阻止を図るイギリスの圧力などにより,ロシアは40年ロンドン条約で軍艦の両海峡の平時通航を禁止され,さらに56年パリ条約で黒海艦隊の保有を禁じられた。その後,第一次世界大戦をへて,1923年ローザンヌ条約でいったん両海峡の非武装が宣言されたが,36年モントルー条約でトルコによるダーダネルス海峡の武装権が認められた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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